言葉は知っていても内容まで知らない人が大半だと思います。
既に自営でお仕事されていて、何年も確定申告をされてる方でも、「帳簿が面倒くさい制度」「難しい制度」という認識をされている方が殆どのようです。
ご存知のように我が国の所得税は申告納税制度です。
会社からお給料を貰うサラリーマン（給与所得者）の方々は、会社が従業員の方に代行して申告し納税しているので、年末調整の時に一枚の書類を記入すれば他は何もしなくて良い方が多いのですが、自営で商売をしている方や、不動産賃貸で家賃収入を得ている方は、ご自分で税務署（国）に申告（確定申告）をしないと、税務署はその自営業者の収入を把握できないため、所得税を確定させることができません。
納税は国民の義務で毎年３月１５日までに所得税の納税をする（確定申告）ことになっていますが、この義務を毎年確実に行ってくれる人と、行うかどうか疑わしい人が存在すると不公平なことになってしまいます。
当然この不公平を許してしまうと、国民の納税に対する意識が不健全になりますので、税務署は確定申告しない人（≒脱税しようとする人）に対して莫大な手間とコストをかけて調査することになります。
このコストは社会的な損失であり、真面目に毎年申告している人に対しての不公平の温床ともなるので、税務署は「毎年真面目に確定申告をする人」に対して一定の恩恵を与えていて、この制度を青色申告制度と呼んでいます。
具体的に言えば、
１、開業して２カ月以内もしくは、３月１５日までに「青色申告承認申請書」を管轄税務署に提出し承認された人に対し、
２、その翌年以降の確定申告に対して、
３、税金を安くする、赤字を繰り越せるなどの特典を与えること
としています。
これに対して、青色申告承認申請書を提出していない確定申告を「白色申告」と呼んでいます。
【固く解説すると】
青色申告制度とは、帳簿書類を備え付け、一定の水準の記帳を継続的に行うとともに、この記帳に基づいて申告することで、税法上、数多くの特典が受けられる制度である。
なお、青色申告の対象者は、事業所得、不動産所得又は山林所得を有する者である。
また、青色申告を行うためには、事前の手続きが必要となる。